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June 02, 2012

旧大倉発電所跡探訪記:01

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 5/26(土)、正午頃に現地入り。適当な空地に車を停め、あの辺だなぁと田畑の畔を歩いて行く。ウスバシロチョウが舞う中、いよいよ目的地に到着。lot49snd氏が訪れた約一ヶ月近く前の画像とは見紛うくらいに雑草が伸びていたが…。

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 この場所が今回の第一目標だったポイントだ。この木立の根元、草薮に埋もれるようにコンクリート製の遺構があり、ここから画像奥の方向へと水路が出現している。イノシシ除けのフェンスが張り巡らせてあり、左側より遺構に片足を預けて乗り越えて入ってみる。

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 この遺構はさながらミニ隧道の出入口のような造りで、扁額が取り付けられていたような窪みがあることがlot49snd氏の記事画像でも確認できるのだが、私が訪れたこの日には既に雑草ボーボー。撮っても少し分かり難い。ので、もっと接近して撮る。

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 大倉川の上流側で取水された水が水路や暗渠を通り、ここで再び地上に姿を現していたということだろう。扁額があったような形跡は暗渠というより隧道っぽさを醸し出しているが、暗渠か隧道か、どの程度の扱いを当時受けていたのかは分からない。

 lot49snd氏はこのまま水路左岸沿いを進入していったようだが、私は大きく右に迂回してから水路右岸を辿ってみた。

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 水路右岸に辿り着き、水路上流側を眺める。コンクリ製の水路地上出口付近は草木に邪魔されて見えない。前日の雨が水路内に停留しているが、流れているという感じではない。

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 地上に出た水路は序盤、上画像のように石積みで構成されて簡素な雰囲気を見せているものの、すぐに…。

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 コンクリート製の立派な水路に切り替わる。随分とコンクリートが劣化してきているが、石積みと違って近代的な印象を与えてくれる、発電所の導水路として相応しい感じである。この先に進んでいくと…。

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 橋が架かっている。橋の下には…。

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 何やら小さな堰が設けられている。そして橋の袂には…。

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 水路内に下りるための鉄梯子。この橋の付近では、水路内を流れてきた流木などを取り除く作業などをしていたのかもしれないな…。

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 その橋。とりあえず渡らずに導水路右岸を進んでみる。

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 振り返って橋を撮影。橋の上流側左岸には鉄梯子があったが、下流側には…。

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 導水路内へ向け、階段が途中まで存在していた。なぜ途中までなのかな…。と思いつつも先へと進む。

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 橋から導水路右岸を下流へと進んでいくと、護岸が垂直になって分岐し二重の壁となる。そこは広々とした…。

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 ミニ貯水池、いわゆる水槽という場所のようである。画像手前が二重の壁、右に水門、奥に警報機が見え、警報機の下のほうへ流れ込む開口部も見て取れる。lot49snd氏の記事によると開口部の奥、警報機の所から旧発電所方向に管路が延びている。二重の壁は水槽のオーバーフロー対策のもの、水門は水槽の水抜きのためのもので、それぞれ溢れたり抜かれたりした水は画像右側、導水路突き当たり右側の小規模水路へと導かれている。

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 上流方向に振り返り撮影。内壁を溢れた水は手前の隙間に落ち、画像手前方向に流れ導かれていく。

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 内壁の上部は随分と劣化し、鉄筋が顔を覗かせている。旧発電所が稼動していた半世紀近くの間、越流する状態が常だったのかどうかは定かではないけれども、損耗著しい印象があった。(というか、水槽を越流するくらいの水量を引き込まないと発電所への常時100%の送水状態は保てないってことにもなるのか…?)

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 対岸の壁にも鉄筋が一部露出する劣化が見られる。

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 続いて水門を観察。下部にアーチ状の開口部、その上にオーバーフロー用の四角い開口部、その上に橋が架けられている。

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 少し離れて見るとこんな感じ。水門上のオーバーフロー開口部が劣化していない割に、水門左側の内壁上部のほうが損耗著しい。コンクリートの質や施工の問題なのかもしれないが、内壁上部が越流により削れて水門上の開口部よりも低くなり、常に内壁側から越流してしまっていたかのような印象を抱く損耗状態に見える。

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 近付いてみる。

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 アーチ下には小さな堰となるような部分が残っていた。ここに上から下ろされた水門の板が合わさったのだろう。

 さて、導水路右岸を少し戻り、橋を渡って左岸側へ行くことにする。

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 橋の中心から貯水池方面を見る。というか、見えない…。導水路内部には木々が生い茂り始めている。この後、橋の左岸側に設けられたイノシシ除けフェンスを跨いで行くのだが、普段股下85~86cmくらいのスラックスを履く私が超~ギリギリで越えられる高さ。私でも油断するとフェンスの硬い鋼線で股間が串刺しにされそうになる状態であった…(実際、ジーンズの股間部分を引っ掛けてしまい穴が開いた…)。

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 水槽の左岸側に到達。左奥に水槽床から一段高いところに開口部、その奥に警報機。右側から水が流れてくるのだが、水槽の床には少量の水流を水門側に導く小さな水路、ガイドウォールがあるようだ。

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 水槽の上流側を開口部上から眺める。木立の向こうに先ほど渡ってきた橋と、導水路部分の斜めの護岸が何となくだが見える。

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 水槽内側から見る水門。アーチ付近に錆びた鉄枠を若干残す。

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 水門を上から見てみるとこんな感じ。どんな感じで門を上げ下げしていたのだろうか。想像に容易い感じで丸いハンドルをギコギコと回していたのだろうか。それとも単純に横板を何枚か差し込んでいただけだったりしたのだろうか。

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 開口部上部は水門上の橋よりも一段低くなっているのだが、端々各所に鉄筋が突き出ており、縁石か何かが取り付けられていたかのような形跡があった。

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 警報機の袂へと向かう。この警報機は大倉ダム放流時に鳴らされるものだろう。画像では分かり難いが警報機の建つ構造物の左側に草や枯葉に埋もれた階段があり、斜面を下りて行くと旧発電所建屋跡に通じるという。それは後々、誰が何と言おうと突入するのではあるが…。その前に。

 警報機を取り巻くフェンスには「さくのなかはあぶないからはいらないでください」という表記がなされた看板が付いているのだが…。

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 フェンスの手前に思いっ切り開口部があり、「さくのなか」どころか不用意に近付くことすら危ない。開口部には崩れかけたレンガ積みが見られ、これまでのコンクリート主体の構造物とは異なる趣が見え始める。警報機が設置されている構造物は水槽から発電所建屋方向への取水口となる部分で、その後方は大倉川右岸へと下る斜面となっている。

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 よく見れば外側にもレンガ積みが。この趣がたまらない。

 そして警報機の建つ取水口脇を通り、枯葉に埋もれる階段を下り始めた。

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Comments

一か月でずいぶん草が伸びているのに驚きました。私が訪ねたのはベストの時期だったようですね。
水路の付近を丹念に調査されているのに敬服しました。警報機の下のレンガ積みには気づきませんでした。

Posted by: lot49snd | June 03, 2012 at 22:13

足元を見えなくする下草、遠くを遮る木の葉、それぞれ随分と出てきていました。全体を見渡すには初夏になる前がやっぱりベストですね。
気になり始めると細かい部分まで気になってしまう性分なので、調査というほどではないにしろ、いろいろと目が向いてしまいました。現地での様々な想像時間が至福のときでもありました^^

Posted by: Sakazuki | June 03, 2012 at 23:23

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