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November 07, 2011

新川森林軌道跡プチ探索①

 天気予報は午後から晴れ。そんな11/3文化の日の午後イチに、JR仙山線・奥新川駅前を訪れた。駅前の僅かなスペースに駐車してスタート。何がスタートかと言えば、秋を堪能しつつ新川森林軌道跡周辺をプチ探索しようという魂胆。黒子甘党氏も同行。

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 今回は「プチ」な探索であるため、森林軌道跡と奥新川ライン(ハイキングコース)が重複している部分のみを探索する。午後イチという時間帯には空は気持ち良く晴れ、絶好の散策日和となっていた。

 上画像の中央から、奥新川ラインとされるハイキングコースは山奥へと続いている。森林軌道の当時の起点がドコであるのか明確な資料等は無いが、奥新川駅前を仮に起点と考えることが多いようである。

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 さて、一歩踏み入る。何ら変哲の無い林道のようにも見えるが、極めてフラットでしっかりとした路盤である。そういう点で森林軌道の跡であろうと想像するに難しくはない。ただし、この奥は仙山線由来の施設なども存在した場所であるため、この入口の時点で純然たる森林軌道の路盤だったのかどうかは断定できない。仙山線関連の作業道でした、ということも考えられなくはない。

 もしかすると、どこかの記事で証言等を得て、入口付近から既に森林軌道跡だよ~と言っているかも知れないけれど、ともあれ私は知らない。

 とりあえず今回、軌道跡ということにして話を進めることにする。

 以前、定義森林軌道跡(の前半区間)を歩いたときの記事でも説明をしているが、森林軌道(森林鉄道)とは木材運搬に用いられている産業用鉄道のことであり、日本では明治後期以降、自動車用林道の整備が進むまでの間は各地に存在した。宮城県内でも4箇所(花山、漆沢、定義、新川)ほど既知の森林軌道があり、それぞれ自動車用林道等の発達によってその運用を終えたと思われる。

 そうそう、花山の森林軌道跡は、岩手・宮城内陸地震のときの大規模山崩れで大部分が埋まってしまったね…。探索しないままにサヨウナラ物件となってしまった。

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 さらに数歩先へ。気持ち良く道は延びている。

 奥新川周辺は奥羽山脈の山間にあり、明治の頃より新川鉱山(秋保鉱山)によって集落が形成されたという。昭和10年に仙台営林署が生産事業所を設け昭和34年まで木材を輸送させていたようである。つまり、新川森林軌道はおそらく24年間ほどの運用だったのであろうと推測される。定義森林軌道より3年早くに始まり、1年早くに終わったということになろう。

 ただし、今回訪れているのは新川の南沢に沿った軌道跡のほうである。北沢にも軌道跡があるため、そちら側が最後まで運用していた路線だとすれば、こちら側は昭和34年よりも前に運用を終えていたという可能性もある。

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 軌道跡は緩やかにカーブしながら西へ、山奥へと延びている。

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 こういう秋の景色を楽しみながら歩くことも今日の目的の一つ。秋のオーラスを飾る眩しいばかりの紅葉。

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 軌道跡は仙山線の橋の下を抜けて行く。ハイキングコースであることと紅葉の季節が重なり、割と行き交う人の姿は多い。

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 仙山線の橋の下を抜けた先は沢を回り込むようにして渡るルートとなっているが、そこには大きな木造橋梁がある。これは森林軌道由来のものではないといわれていて、奥新川ラインを整備したときにハイキングコースの一つのアトラクション?として作られたもののように考えられている。実際、橋脚だけじゃなくて橋桁まで丸太っていうのは何だかおかしい。定義(の前半区間)では残存する全ての橋の橋桁は角材だったのだ。

 おそらく、この地域に多く残っていた森林軌道の橋梁を真似て作ったのだろうと。ただ、この画像の場所にも森林軌道としての橋梁は存在していたことであろう。なお、奥新川ラインや新川ラインというハイキングコースを整備したのは旧国鉄で、管理は現在仙台市によって行われている。

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 沢を渡った軌道跡は再び仙山線の橋の下を抜けて行く。

 森林軌道が地形に沿ってクネクネ曲がるのに比べ、仙山線の直線的なルートが垢抜けて感じるというか、より近代的というか。新幹線なんか超直線的と言えるだろう。

 話は逸れるが、仙山線と新幹線って歴史的に興味深い関係なんだね。という話は後の機会にしよう。

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 仙山線の橋の下を抜けると、仙山線と併走するように軌道跡は続いている。フラットで、緩やかな弧を描き…気持ち良い。

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 しばらく進むと右手に広めの敷地があり、正体不明のコンクリート構造物が草むらに点在するところがある。これが森林軌道由来のものか仙山線由来のものか明確ではない。

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 広場の先には杉木立と赤い鳥居。

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 奥新川神社なるものが鎮座する。仙山トンネル(面白山トンネル)を掘ったときの鏨(たがね)を奉っているとのこと。こちらは仙山線由来なのか…。

 …などと道端の人工物に目を向けていきながら歩いていると、一際目立つ人工物がその先に待っていた。

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(次回へ続く)

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