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October 26, 2010

定義森林軌道跡探訪記:09

 定義森林軌道跡。その路線中に架かる大きな木橋を実際に見ておきたい。そんな思いから歩み始めた軌道跡。個人的な第一目標であるその木橋見物となる前に、起点側の軌道跡を踏破して朽ち行く遺構に思いを馳せてきた。心身ともに、目的の木橋に辿り着く準備が(個人的プランとしては)整って、いよいよ目的地に到着することとなる。

※この探訪記を最初から→こちら(次回予告画像)

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 十里平の最奥地より徒歩で軌道跡を1km弱ほど辿り、落石や崩落の痕跡も数々ある道を抜けてきた。幾つ目かの切通しを迎えたとき、その先の一帯が明るく開けていることに気付く。いよいよ定義森林軌道で最大であっただろう橋の所在地に辿り着くのだね…。

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 切通しの右側(川側)の壁面。この一帯によく見られる柱状節理の岩壁だ。この柱状節理は、マグマが冷やされるときに冷却面に対して垂直に生じるという。その後の地殻変動などで上下左右の位置づけは曖昧だが、数々の柱状節理岩盤などを見ては冷却面があった方向を考えてみるのも面白い。

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 抜け出てきた切通し付近を振り返る。抜け出した場所は少し広めの敷地となっており…。

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 こんな看板が立っている。鳥獣保護区である旨を掲げたもの。ここが目的地だった。最寄まで車で来てしまえば比較的アッサリ来れちゃう位置にある(とは言え、山歩きに適した足元装備は必要で、気をつけながら進まなければならない場所ではある)ため、簡単には来たくなかった。起点側の軌道跡を辿ってきた後だからこそ感慨も一入。まあそれは個人的楽しみのための演出に過ぎない過程なのだが…。画像の左側に藪が一筋途切れ、奥に進める踏み跡があり、そこの藪を掻き分け入ると…。

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 先には、大倉川を対岸へ渡る大きな木橋が架けられている。ここに来たかった。この橋の存在について聞かされた出来事を思い出して2年が経過したか…。

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 しかしこの橋、数年前とは姿が異なる。ここまで来る道中で会ったキノコ採りの男性が言う「橋を渡ろうとする」危険行為防止のため、かつて手前まで地続きだった橋の袂を切断し落とされているのだ。インターネット等で橋の存在が広く知られるようになり、この橋を必死に渡ってみた(渡りたくて)という記事が散見され始めれば、人が造りし構造物(用済みで且つ老朽化物件)故に管理責任が及ぶ管轄は対策を講じなければならなくなる。その結果の姿が今の姿であろう。橋の手前にはしっかりとロープが張られていた。

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 大倉川上流部を望むと高低2つの砂防ダムが見える。あそこが川の渡渉ポイントで、川床に降りて行ける場所でもあろう。川の右岸崖上に細々と続く踏み跡を辿り、砂防ダムを目指した。

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 手前の低い砂防ダムの袂へ到着する。こちら側は渡渉ルートではないらしく、本来は高いほうの砂防ダムを渡るらしい。とりあえずここから川床に降り、橋の近くを目指す。

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 砂防ダムから橋を望む。この光景が一番見たかったのだ。

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 少しずつ接近。大小の石ころが散らばる川床は歩き易くは無い。

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 かなり接近する。左岸側の橋の袂も落とされているのが明瞭に分かる位置となる。右岸側は見事な柱状節理の岩盤を頼りにコンクリ製の橋脚を立てたことが窺い知れる。なお、コンクリ製の橋脚は画面中央から右に大中小と並ぶが、小さい橋脚(橋の袂で最初に手前に見えていたもの)は岩盤や木々の葉に隠れて、この時季は特に上流側からは見えない。

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 ここから先は淵があり接近不能。さて、広角レンズから望遠レンズに付け替える。

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 左岸側の袂。落とされた部分。元々斜めだった袂の橋脚だけで頼り無げに支えられている、というか引っ掛かっているというのが正直な印象。起点側からここまで軌道跡は大倉川右岸を進んできたが、ここより先は左岸進行となる。定義森林軌道では唯一この橋が大倉川を渡るもの、大倉川架橋ポイントということなるようだ。

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 橋中央部の下面。3本の主桁それぞれがバラバラな左右振動を起こすことを防止するためなのか、矢印マークのような「つなぎ梁」の補強が見て取れる。

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 右岸側。この橋が昭和13年生まれなら私の両親よりも年上だ。

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 コンクリ製の橋脚の途中には段差が設けられ、そこに木造の斜め橋脚(斜めの部分が橋脚という部分なのかは知らないけど)が据え付けられている。

→この地点の地図(Google Map)

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 橋の下から砂防ダムまで戻り、望遠レンズのまま撮影。イイ光景…。

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 縦位置で。望遠ではこれ以上、画が引けない。残った木々の葉が橋の左側の落とした部分を隠してくれているから雰囲気も良く感じるが…という今。

 その後、対岸を目指して高いほうの砂防ダム(本来ルート)ではなく低いほうの砂防ダムを渡ってみることにした。ジャブジャブと流れを踏んで行く。この日は足元の危険を感じさせない流量だったが、もう少し水量が増えれば足を流れに持っていかれてしまう。ここを渡渉した後にゲリラ豪雨なぞ降ろうものなら退却不能となるかもしれない。

 低いほうの砂防ダムを渡り終えるとそこは藪が深め。素直に軌道跡に上がらずに藪行進し、川岸沿いを下流側に進む。藪しかないようなので軌道跡がある辺りまで斜面を登り、橋の対岸部を目指した。

※次回更新へ続く。

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