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February 04, 2006

氷瀑

20060204_01 数年前から、冬になる度に「久々に行って見よう」と思いつつ、いつの間にか春となり、願い叶わずまた来年、という繰り返しだった場所に赴いた。三居沢不動尊の氷瀑である。

20060204_02 現地に到着すると、明らかに住宅地よりも冷え切った空気が周囲を包む。我が家から車で3分、歩いても15分という場所なのに、まるで別世界である。水子供養の御不動さん故、雰囲気もまた加味され、異質な空間というには大袈裟だと思うが、独特の空間を構成している。その中に、圧倒的な存在感を放っているのがこの氷瀑なのである。

20060204_05 法面工事の作業員が数名存在する中、撮影していると、次から次からカメラを抱えた人たちが訪れる。写真好きのご夫婦、散歩途中の人、ご供養の人、学生、などなど。思いがけず引っ切り無しに訪れる人の多さに多少驚いたが、例年以上に寒いこの冬故に、この見事な氷瀑を見に行こうと思って足を運ぶ人も多いのかもしれない。

20060204_03 中年を過ぎた頃の男性もまたカメラを片手にやってきた。挨拶を交わし、氷瀑を見上げると「ああ、なんかお地蔵さんみたいな形のが沢山できてるねぇ。」と呟く。なるほど、言われてみるとその通りである。毎年毎年、その年の気候やら、滝の地形が微妙に異なるから、作られる氷瀑の形も違うという。私は、冬にこの滝を見に来たのは、おそらく十数年ぶりくらいのはずと思うほど、記憶が定かではない。その頃とは、落盤などで滝の形も随分と変わっているのかもしれない。

20060204_04 少量の水が流れ落ちているところを見ると、完全に氷結しているわけではなさそうだ。随分と寒い(駐車場の車の温度計で-3℃/午後2時)のに凍らないのは湧水の温度のせいなのか、水量のせいなのか。それでも、水に洗い流されているような氷の塊が見る見る融けていくようなことはない。恐ろしいほど冷たい水であることが判る。

20060204_09 ご夫婦で撮影をしている状況を後から一枚。工事の人も映り込んでいる。この後、旦那さんが柵を越えて沢に進入し、撮影をしていたが、落石や落盤の危険があるため、自己責任で撮影してくださいね~、とは誰も声を掛けず。神聖な場所であるが故、私としては進入する気にはなれず。(ちなみに個人的に水子供養をしなければならない心当たりは一切ありません^-^;)

20060204_08 去り際にも、学生らしき人が行き違いで入っていく。ホントに今日は?訪れる人が多いようだ。夏は夏で涼しいので、休憩するには良い場所でもある。でも、心霊スポットとしても知られており、その手に弱い人にはお薦めできないけれども。

20060204_06 近くにある弔いの碑。殉死者へ捧げたものだ。おそらくは日本発の水力発電所でもある三居沢発電所の関係だろう。隧道工事などで、亡くなられた方々へ捧げられたものであろう。足跡の無い雪に囲まれ、ひっそりとしていた。近くには藤山常一なる工学博士の胸像が立っていた。私が幼き頃に来たときには、誰このオッサン?と思っていたが、どうやら日本で初めてカーバイトを製造した人であるという。

20060204_07  藤山常一(ふじやま つねいち)明治6年~昭和11年。佐賀県に生まれる。明治31年、東京帝国大学卒。明治34年に「御田着紡績電灯株式会社」技師長に就任し、外国の雑誌を読んでカーバイトの製造を思い立ち、明治35年に三居沢で、日本最初のカーバイトが製造される。製造に要する電力は三居沢発電所の余剰電力を使用、石灰の原石は登米、木炭は地元八幡で購入、カーボンは当初輸入品。

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